新選組の隊士の中で、正式に妻をめとり家庭を築いていた人物は、実は多くありません。 「毎日の任務に追われて妻を迎える暇などない」「明日をも知れない身ゆえに、家族を持つ資格はない」——そんな潔い考えを持つ者が多かったのでしょう。 しかし妻こそ持たなかったものの、女性関係があった隊士は少なくありません。副長の土方歳三に至っては、「モテすぎて困る」と嘆く手紙を残したほどです。 そんな新選組の中で、十番隊組長を務めた原田左之助(はらだ さのすけ)は、珍しく妻を持った人物でした。相手は京の町娘・まさという女性で、二人は本当に愛し合っていたといわれます。 さらに左之助は、新選組が最後の戦いへ向かう中で、途