本記事は、書籍『プランタジネット朝(The Plantagenets)』からの抜粋をもとに構成しています。 ウェストミンスターでの臣従の儀から 前回の記事「イングランド王エドワード1世 対 ウェールズ公ルウェリン」では、1277年のクリスマスにウェストミンスターにおいて、ルウェリンがエドワード1世の前にひざまずき、臣従の礼を捧げる場面までを取り上げました。それ以降、大きく所領を削られたルウェリンとその弟ダフィッドの領地と、イングランド勢がウェールズ領内で勝ち取った征服地とのあいだに、不安定な均衡が数年間続くことになります。 しかしエドワード1世は、ウェールズに課した枷(かせ)を緩める考えなど