「In vino veritas(酒の中に真実あり)」――これはよく知られたラテン語の格言です。アルコールの影響下にあると、普段は決して口にしない本音や隠し事をつい漏らしやすくなる、という意味が込められています。この考え方はローマ人だけのものではありません。ギリシャにもほぼ同じ意味を持つ「En oinoi aletheia(酒の中に真実あり)」という言葉があり、ユダヤ教の聖典タルムードにも同様の趣旨の記述が見られます。ローマ式の表現が文献上に初めて登場するのは、紀元1世紀に大プリニウスが著した『博物誌』(第14巻141節)です。そこには「volgoque veritas iam attribu