道路上にあふれ出た避難民の群衆という痛ましい光景、そして不意打ちの敗北がもたらした深いトラウマ。しかし、そのイメージの向こう側で、すでに80年前に起こった1940年のフランス敗北について、私たちは果たしてどれほど知っているのだろうか。 今日でも、この屈辱的な潰走はしばしば「不可避だったもの」として語られる。だが実のところ、私たちの集団的記憶は、敗戦後に展開された対独協力(コラボラシオン)体制のプロパガンダによって大きく歪められている。展覧会「奇妙な敗北? 1940年5月~6月」の歴史家兼キュレーターであるジル・ヴェルニョン(Gilles Vergnon)の言葉を借りれば、これはむしろドイツ軍