フランス軍、絶体絶命の危機1745年5月11日、オーストリア継承戦争の帰趨を大きく左右することになったフォントノワの戦い。この日午前10時を過ぎた頃、フランス軍の状況は絶望的な様相を呈し始めていた。サックス元帥は事態を深く憂慮し、全軍崩壊が差し迫っていることを恐れ、国王ルイ15世に皇太子(ドーファン)を連れて後方へ退くよう進言した。ところが、自信に満ちたルイ15世――彼自身も優れた武人だった――はこう答えた。「サックスなら必要なことは必ずやってくれる。……私は持ち場を離れない」「地獄の縦隊」を破れずこれ以降、サックス元帥にとって唯一の活路は、フランス軍の正面を完全に突破してしまったイギリス縦隊