7万年前から6万年前にかけての、アフリカからの「最後の出口」こそが、正解だった。紅海を渡った小さな集団の一団――そこから、壮大なオデッセイ(長い遍歴の旅)が始まったのだ。先史時代、後期旧石器時代。焚き火を囲むホモ・サピエンスの一群が、火打石の道具を作り出している。絵:フランシスコ・フォノロサ歴史的発見となった、たった一本の臼歯臼歯1本とわずかな骨片……。あまりに少ないように思えるが、ブルガリアのバチョ・キロ洞窟で発見されたこれらの人類遺骸は、歴史的な意義を持っている。発掘を行ったのは、ドイツ・ライプツィヒのマックス・プランク進化人類学研究所に属するジャン=ジャック・ユブランのチームだ。歯の形態