カリブ海だけではない、バルト海の海賊たち海賊と聞くと、黄金や財宝を満載した船を襲う危険な盗賊たち――乗っ取り、眼帯、肩に止まるオウム――そんなイメージとともに、カリブ海の楽園のような風景を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、はるばる大西洋の彼方まで行かなくても、14世紀から15世紀にかけてのバルト海では、「ヴィタリアン・ブラザース(Vitalienbrüder)」と呼ばれる海賊たちが猛威を振るっていたのです。座礁船を狙い撃つ「海岸法」当時の北欧には、いわゆる「海岸法」と呼ばれる慣習がありました。座礁した船の積荷は没収できる――ただし、乗員が全員死亡した場合に限る、というものです。そのため、海