ドナウ防衛線とモエシア属州の再編西暦86年、デケバルスの前任者である王ドゥラス率いるダキア人が、ドナウ川南岸のローマ属州モエシアへ攻め込みました。これを受けて皇帝ドミティアヌスは自ら現地に赴き、今後の軍事作戦に備えて属州の再編を実施します。こうしてモエシアは二つに分割されました。ドナウ川河口までの南岸一帯と現在の北ブルガリアを含む「下モエシア」と、現在のセルビア中部、コソボ、北マケドニアの一部からなる「上モエシア」です。交易と軍事の要衝として栄えた都市上モエシアの主要都市の一つがヴィミナシウムでした。その遺跡は現在のスタリ・コストラツから約12キロ、ベオグラードから約145キロ離れたセルビア東