「イタリアの果実は熟すのが早い!」――噂の出発点 「イタリアの果実は熟すのが早い!」。伝説によれば、1518年、新婚まもない夫ジグムントが妻ボナに妊娠の兆候を見出したとき、彼女はこう言い放ったという。だがジグムントはたちどころに計算をつけた。その子は自分の子であるはずがない。つまり、イタリアで身ごもった子だというわけだ。 そしてこれこそが、王妃に向けられた一連の艶聞のうち、ほんの序章にすぎなかった。 この話にはいくつかのバリエーションがある。ある版では、世間知らずの君主が嘘つきの「イタリアの毒蛇」を信じ込んだことになっている。別の版では、ヴァヴェル城で本物のスキャンダルが巻き起こったことになっ