「絶対的な権力は人を腐敗させる」という言葉があるように、権力が大きくなるほど、ひとたび狂気が暴走したときの歯止めのなさも際限なくなっていくのが世の常です。とりわけ権力が一人に集中する国家では突飛な君主が現れやすく、それは古今東西変わらないことでした。中でも中国とローマの皇帝たちは、単なる暴君の枠を超えた「狂気のオンパレード」とも言うべき存在揃いでした。今回は、その中でもひときわ狂気が際立つ魏晋南北朝時代に現れた、「宇宙大将軍」こと侯景(こう・けい)を取り上げます。混迷極まる魏晋南北朝魏晋南北朝は、中国史ファンの間で「狂った君主が多い時代」として有名です。この状況の発端は三国時代にあります。諸葛