ナダールによる撮影、1855〜1856年頃のジュール・ミシュレ1. 第一級の作家であるから「真の天才にして第一級の散文作家」――サルトルは『文学とは何か』の中でミシュレについてそう評しました。歴史家を作家の列に加えるべきだと考えていたのは、哲学者だけではありません。ミシュレに一冊の本を捧げたロラン・バルトもまた、彼を19世紀フランス文学最大の作家たちの一人に数えています。最高峰の作品だけを収めるプレイヤード叢書もミシュレを採録しており、そこではジョルジュ・デュビーと並ぶ「近代」の歴史家として登場しています(ヘロドトス、トゥキュディデス、タキトゥスといった「古代の歴史家」が同じ栄誉に与かるのみで