風が歴史を変えた「サラミスの海戦」サラミスの海戦は、風を軍事的に活用した最も有名な事例として広く知られています。古代以来、諸民族の探検や遠征において、天候要因、とりわけ風は時に味方となり、時に敵となりました。各地の気象条件や海流・風向きを熟知していた者たちは、商船の航海だけでなく、防御や攻撃の作戦にもそれを生かしました。つまり、天候要因はしばしば一種の「戦争」機械として機能し、歴史の流れそのものを変えたのです。圧倒的な兵力差とテミストクレスの心理戦ペルシャ王クセルクセスは、巨大で扱いにくい軍船の大群を率いて、テミストクレス指揮下の小規模なアテナイ艦隊をサラミス海峡に封じ込めました。約1,200