歴史の陰に埋もれた「宿敵」今日取り上げる人物は、ローマ東方史においてあくまで「脇役」扱いされる存在です。彼を取り巻く環境には、より重要で影響力のある人物たちが数多くおり、その輝きはしばしばかき消されてきました。しかしティグラネス2世(東アルメニア語で「ティグラン・メッツ」)は、紀元前95年から同55年までアルメニアを支配した王です。父がティグラネス1世であるのか、それともアルタヴァズデス1世であるのかについては、いまだに確固たる定説がありません。ティグラネス2世人質として過ごした青年期ティグラネスは、紀元前189年にアルタクシアス王が創設したアルタクシアス朝の中で最も傑出した王となりました。こ