1936年秋、スペイン内戦は首都マドリードをめぐる攻防へと移行しつつあった。アフリカ軍団は、マドリード西部に広がるカサ・デ・カンポ公園まであと65キロ弱の地点まで迫っていた。この軍を指揮していたのは、伝説的な経歴を持つエンリケ・ヴァレラ将軍である。ヴァレラは曹長の息子として生まれ、軍隊には一介のラッパ手として入隊した。その勇敢さによって最高の勲章を次々と授けられ、下士官から将軍へと昇りつめた人物だ。彼の率いる部隊は、わずか2か月で約500キロを前進していた。マドリードへの総攻撃マドリード攻撃に向け、ヴァレラ将軍はサン・マルティン・デ・バルデグレシアスとサンタ・クルス・デル・レタマールの東方に4