古代工学の至宝の一つ、ギリシャ・サモス島のエウパリノス水路トンネルが、3年に及ぶ修復工事と照明設備の整備を終え、ついに全線で一般公開された。ポリクラテスのサモス——繁栄と「水」という課題紀元前6世紀半ばのサモスは、ヘラス世界において文化面での業績により高い名声を築いた豊かな都市だった。僭主ポリクラテスの統治下で、エーゲ海で最強の都市国家へと発展を遂げる。交易と航海術、そして軍事力が富をもたらしたが、ただ一つ欠けていたものがあった。それは市街への安定した飲料水の供給である。そこでポリクラテスは、港湾拡張なども手がけた技術者エウパリノス(メガラ出身)に対し、アンペロス山(カストロ山とも呼ばれる)の