教会史において最も堕落した教皇の一人として知られるヨハネ12世。聖職者やローマ教皇といえば、いつの時代も慈愛と平和の象徴として描かれがちですが、中世の教会をめぐる事情は、現代の私たちが想像するものとは大きく異なっていました。イタリア統一以前、教会は中部イタリアに広大な領土を所有しており、その頂点に立つ教皇は、必ずしも「善き羊飼い」の模範ではなかったのです。今回は、10世紀のローマで精神権力と世俗権力を一手に握りながら、数々の悪行を重ねた若き教皇・ヨハネ12世の生涯を振り返ります。聖ペトロの座に座った放蕩の少年教皇教皇が、今日私たちが知るイメージの正反対の存在だった時代がありました。性的に奔放で