ヴェルサイユ宮殿の「十字軍の間」。ルイ=フィリップ王の構想により1843年に開館した、「フランスのあらゆる栄光」を讃える博物館の一部である。© WIKIMEDIACOMMONS十字軍は、実は中世以来ずっと、「歴史」であると同時に「記憶」の対象であり続けてきました。近年ではその時事的な関心がますます高まり、イデオロギー的な言説に影響を及ぼし、インターネット上で議論や論争を巻き起こし、学界の枠を超えた転用や政治的利用の対象にもなっています。現代社会を貫く緊張を映し出すテーマとして、十字軍は幅広い層の読者の関心を集めています。毎年膨大な量の学術研究、一般向け書籍、フィクションが発表されていること自体