1552年、修道士バルトロメ・デ・ラス・カサスによって出版された『インディアス破壊に関する簡潔な報告』(通称「ラ・ブレヴィシマ」)は、かつてそうであったように、今も、そしてこれからも、「黒い伝説」を信じるすべての人々にとっての聖書であり続けるでしょう。 著者本人については賛否ともに語り尽くされた感があるため、ここで裁きを下すつもりはありません。ただ、彼自身の歩んだ人生ゆえに誰にも反論できない事実を、いくつか挙げておきます。アメリカ大陸に渡った当初、彼は先住民を奴隷として受け入れ、エンコミエンダ(先住民賦役制度)を保有していたこと。先住民の苦難を救うべく、アフリカ人の輸入を提案したことさえあるこ