歴史に残る「落書き」――古代の人々も観光地にサインをしていた歴史的建造物に落書きや刻印を残すという悪習は、決して現代に始まったものではありません。むしろそれ自体が「歴史」の一部であり、皮肉なことに、興味深い情報源にもなっています。問題なのは、観光客が古代の作品を汚してしまうこと。では、かつての旅人たちはどうだったのでしょうか。有名な例は数多くあります。ヴェスヴィオ火山の噴火による火山灰のおかげで奇跡的に保存された、ポンペイ遺跡の罵倒や卑猥な書き込み。スコットランド・オークニー諸島のメイズ・ハウ古墳で嵐を避けていたヴァイキングが刻んだ文字。18〜19世紀にアルハンブラ宮殿の「ホメナヘの塔」に囚人