「一人のパイロットの手の中に、ひとつの空軍を」――1960年代に生まれたこのスローガンは、サンダーチーフ(Thunderchief)の圧倒的な運用能力を、どんな技術解説よりも雄弁に物語っています。同機は極めて先進的な戦闘マシンであり、第二次世界大戦以降にリパブリック社が手がけた数々の優れたプロジェクトの中でも、最高傑作と評価される存在でした。1954年に「全天候型」超音速攻撃機として設計され、通常兵器と核兵器の双方を運用できるF-105(乗員たちの間では「サッド(Thud)」の愛称で親しまれました)は、戦術航空軍団(TAC)の主力機となり、ベトナム戦争にも投入されました。1963年から東南アジ