アテネはスパルタとのペロポネソス戦争に敗れ、紀元前404年に降伏しました。一時はスパルタが押しつけた「三十僭主」が市を支配しましたが、わずか1年後の紀元前403年、トラシュブロスが彼らを追放し、民主政を復活させています。敗戦後のアテネ――疲弊と対立の時代その後のアテネは苦難の道を歩みます。かつての敵であったコリントス、アルゴス、テーバイと同盟を結び、スパルタの支配に対抗して海上の覇権奪還を目指したのです。しかし都市は疲弊し、農地は荒廃し、鉱山の採掘も中断されたままでした。こうした状況下、戦争こそが生計を立てる手段となるため民衆は開戦を支持し、一方で際限なく膨らむ出費を嫌う富裕層は反対の立場を取