紀元前209年、あるいは208年に行われたアリオス川(現在のハーリールード川)の戦いは、セレウコス朝とバクトリア王国の運命を大きく左右した転換点となる衝突でした。セレウコス朝の王アンティオコス3世、すなわち後世「大王」と呼ばれる男は、先祖セレウコスが築いた国家の東方属州を回復すべく、エウテュデモス1世が支配するヘレニズム王国バクトリアの領内へ侵攻したのです。東方遠征の背景アンティオコスは、前任者の治世中にセレウコス朝から離脱した東方の諸州を取り戻すための大遠征を開始し、紀元前209年についにバクトリアの地へ到達しました。当時この地域を統治していたのは、実力で王位を握ったエウテュデモスです。渡河